Harrrrrry

気の向くまま、手が動くまま

祇園精舎の鐘の声...

最近古語に関して触れる機会があったので
それに影響され、昔、国語の授業で習った
平家物語の冒頭に書かれる
祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり』
について調べてみました。

 

 

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1.平家物語とは?

平家物語は簡単に言うと平家の栄華と没落を描いた
軍記物語です。

 

 

2.祇園精舎とは?

祇園精舎はお釈迦様が修行をなさるために建てられたと
される寺院のことです。

インドコーサラ国首都シュラーヴァスティー(舎衛城
、現ウッタル・プラデーシュ州シュラーヴァスティー県
にあった寺院であります __ wikipediaより__

この寺院の建てられた由来というのが非常に
興味深いので一つ覚えていただければと思います。

 

 

3.祇園精舎の由来とは?

コーサラー国にズダッタという富豪がいました。
ズダッタは身寄りのない者を哀れんで食事を給していました。
言葉は悪かったですが、とてもお優しい方だったのだと思います。
そして彼はその行いから「給孤独者」と呼ばれていました。

 

そんなある日ズダッタは釈迦の説法を聞き、これに帰衣し
釈迦の説法のために寺院を寄付したいと考えました。
というのも元々仏教教団は一年中歩き回って布教・托鉢を
修行として行います。ですが雨季での修行は虫や植物など
を踏みつけて殺生が多くなってしまうため建物内での
修行を行います。そういう事情から
寺院を作りたかったのだと思います。

 

そして見つかった土地はジェーダ太子の所有する園林でありました。
ズダッタはその土地を譲ってはくれまいかとお願いしたところ

ジェーダ太子は

「必要な土地の表面を金貨で敷き詰めたら譲ってやろう」

とお戯れをおっしゃいました。
しかしここで引き下がるズダッタではありませんでした。
彼のとった行動というと『本当に金貨を敷き詰め始めたのです』
驚いたジェーダ太子はそのまま土地を譲渡し、更に樹木を寄付し
寺院建設も援助しました。

そのため、その僧園はジェーダ太子と
給孤独者ズダッタの名を冠して『祇樹給孤独園』と呼ばれ
そこに建てられた精舎を漢訳で『祇樹給孤独園精舎
略して『祇園精舎』となりました。

先の流れを会話にしてみると

「ジェーダさん、その土地譲ってくださいよお」
「いやいやズダッタさん、こちらとしてもお譲りする
にもそれなりの対価がないとですねえ」
「ジェーダさんもお人が悪い、貴方もお釈迦様の説法を
よく聞かれていたではありませんか。ここは同じ教えを学ぶ
同志としてお願いしますよ」
「しょうがないお人だ。ならば欲しい土地に金貨を
敷き詰めるのであれば譲ることも検討しようではありませんか」
「本当ですか!ジェーダさん!では早速!」
「ちょっ!待ちなされズダッタさん!ってもう金貨埋めてるし!」
 
 
 
3.鐘の声とは?

実際に祇園精舎に鐘はありません。
では鐘の声とは一体どんな訳し方ができるのでしょう?

個人的な見解として、祇園精舎はお釈迦様が説法する
ために建てられました。
ならばその鐘の声とはお釈迦様の声だったのではないでしょうか。
お釈迦様が説いた諸行無常を比喩表現で用いたのかと思います。
説法が仏教として世に
とてもよく広まっていることからよく響いている
と訳し、鐘の声が響くと捉えられるかと思います。


こじつけではありますが、これも一考の余地有りかと存じます。

 

ただ以下の見解のほうが面白いので一つ

【ZMSブログ】 東進衛星予備校 善通寺校・丸亀駅前校・坂出駅南口校・高松サンフラワー通り校 祇園精舎の鐘が・・・ない!?

 

 

4.諸行無常とは?

諸行とは:この世の一切の事物と現象を指し、
無情とは:常に変化し不変のものはないという意味です。

 

つまり諸行無常とは
この世のすべてのものはその姿も本質も流動変化する
物であり、一瞬たりとも存在を同一性のもので
あり続けられないということです。

 

5.最後に

祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり」

口語訳:
祇園精舎の鐘の音には、すべてのものは常に変化し、
同じところにとどまることはないという響きがある

 

このような歴史は今にも通じることがあります。
知っておくことが今後の役に立つかもしれません